Valenciennes Träumereien

ワクワク、ドキドキ、ときめいたり時には悩んだり。アラフィフ主婦の愛と勇気と愛しい声と。

追悼 ディミトリー・ホロストフスキー(追記あり)

恐れていた悲しみが現実に・・ 2年半前だったかしら、ロシアのバリトン、ディミトリー・ホロストフスキー氏が脳腫瘍・・というニュースが流れ、すわ、もしや・・?との、外野の心配を何度も払拭させてきたのですが、 2017年11月22日、亡くなられたとのことです。 ご冥福を心から祈ります。

https://valencienne-tea.com/hvorostovsky

ホロストフスキーのファンサイトを運営なさっている盟友・娑羅さんの追悼文です。涙…

https://ameblo.jp/syara-siberia/entry-12330577237.html

https://ameblo.jp/syara-siberia/entry-12331369660.html

https://ameblo.jp/syara-siberia/entry-12332187685.html

★氏の大ファンである、プーチン大統領も哀悼の意を表明しています。

https://jp.sputniknews.com/life/201711224301291/

氏の公式サイトより

http://hvorostovsky.com/news/a-message-from-the-friends-and-family-of-dmitri-hvorostovsky/

★お墓はロシアの著名人が多数埋葬されているノヴォデヴィチ墓地、シャリャーピンのお墓から100mも離れてないところ、とのことです。

https://jp.sputniknews.com/culture/201711254312984/

★お別れの会は現地時間27日11時〜(日本時間27日17時〜) ライブストリーミングをところどころ流し見しましたが、いかに多くの人に愛されていたのか…そしてご家族、特にご両親のご様子はもう…言葉にできません。 あの立派な棺に氏が眠っていらっしゃるのだ…と思うと、どうしようもない悲しみ、寂しさが募るばかりです。


私は、ホロストフスキーこそ当代一のバリトン(特にヴェルディでは他の追随を許さない・・と思っています)だと固く信じてます。 艶のある美しくて力強く、男性的な色気たっぷりのバリトンボイス、華のある舞台姿…正に現代のオペラ界の大スター。 ルーナ伯爵、リゴレット、(ドン・カルロの)ロドリーゴ、そしてもちろんオネーギン…

ファンの方々には遠く及ばない想いではあれど、そんな彼の復帰を心から祈っていました。

彼のステイタスからすれば、恐らく世界で最も高水準の治療を受けていたと思うのですが、 どんなに医学が進歩し、発達してもまだ届かない領域があるのですね… よくここまで持ち堪えたな…との想いもありますが。 先月、55歳のお誕生日を迎えたばかりでしたのに。

私の10年来のオペラ友である娑羅さんは氏の大ファン。 つい先日、お喋りに花をさかせた矢先の訃報に、彼女をはじめ、ファンの方々の気持ちを慮るとどうしようもなく胸を塞がれる思いです。

娑羅さんの運営している氏のファンサイト

https://www.siberian-tiger.info/

私のご贔屓さん、アレクサンダー・ヴィノグラードフとは 2002年発売ホロストフスキー氏のヴェルディ・アリア集のルーナ伯爵のアリアで、合いの手を入れるヴィノグラードフ・フェランドと、

https://www.prestoclassical.co.uk/classical/products/7923996--verdi-arias#

2001年マドリードでの「ドン・カルロ」(ロドリーゴと修道士)での共演のみ。ヴィノグラードフが西側に出てきたばかりの頃でしたから、彼にとってもロシアの大先輩であるホロストフスキーの逝去は、 (ボケボケです。いつかもっとはっきりとした映像で観てみたい)

https://youtu.be/9p5fVdWheJY

「同じ事務所、同じロシア人だから、いつかまた共演の機会があるよね〜(その時は二人して駆けつけなきゃ!)」 と娑羅さんといつも話していたんですが、それも叶わなくなってしまいました。

そのことを割り引いても、一度も実演に接することができなかったのは、返す返すも残念です。

それにしても、エットーレ・バスティアニーニといい、ホロストフスキーといい、 ルーナ伯爵をキーロールにした名バリトン (お二人とも金字塔的歌唱を残しておきながら!) が何故早逝するのか…

バスティアニーニは44歳で喉頭がんに斃れてますが、今の感覚だとホロストフスキーが55歳で逝ってしまったのも、同じくらいの感覚か、もっと早い感じかもしれません。

イアーゴの正規録音が残らなかったのと、ご本人がプッチーニは余りお好きではなかったとのことで、スカルピアをレパートリーに入れなかったこと、そしてご本人も熱望していらっしゃった、ボリスが叶わなかったのは、心から残念でなりません。

オペラ初恋の君であった、ペーター・ホフマンがパーキンソン病で、2010年に63歳で亡くなった時も、やっぱり胸の塞がれる想いでしたけど、 既に病に倒れた後に彼のことを知った…というのもあったんですが、ホロさんのことは、より堪えられないです…

★一晩経ってじわりじわりと悲しみが・・・ オペラファンになって20年近く経ち、この間沢山の歌手の訃報を目にしてきたけど、嘗てこんなにも多くの方々に惜しまれ、偲ばれている歌手がいただろうか・・・と目頭を熱くしております。


いつだったか、私にとって大切な方の大切な方が亡くなられた時に、自分の悲しみのような心の痛みを体感したことがあります。 その時にその方が 「辛くてもいつもの生活、いつもの日常は何事もなかったかのように、当たり前のようにやって来る…でも自分は生きている・・そして自分の心のなかにその人は生きている」 と仰ってました。

同じ言葉を、氏のファンの方々に贈りたい。

オペラの一つの時代が終わったのかもしれません。

そしてホロストフスキーさん。 多くのオペラファンが今夜、悲しみの意をツイートなり、色んな場面で語っていることにあらわれているように、 貴方の歌は決して忘れられることはないし、これから先も録音は聴き続けられ、語り継がれることでしょう。

大スター故、常に注目を集め、非ぬ憶測をよんだこともありましたが・・・ ゆっくり眠って下さい…と願ってやみません。

遺言も残していたとのことです: 「遺体は荼毘に付し、遺骨の一部はモスクワに、あとの半分はクラスノヤルスクに埋葬してほしいと。」 ★追記 お墓はロシアの著名人が多数埋葬されているノヴォデヴィチ墓地、シャリャーピンのお墓から100mも離れてないところ、とのことです。 https://jp.sputniknews.com/culture/201711254312984/

…根っからのロシアの漢、ですね。 母なる故郷、ロシアの大地に抱かれ、安らかに・・ そして氏の残して下さった、数々の歌がこれから先もファンの方々をはじめ、歌を愛する皆さんにとって永遠でありますようにと祈っています。 https://youtu.be/DVgKyUHNXgU

Thank you, Dima... We are so sad to lose you... R. I. P and we're listening your great many songs forever! Dmitri Hvorostovsky (1962-2017)

娑羅さんがホロさんの55歳の誕生日に合わせて作ってくれたバースデービデオ。ジャンルを超えて心に愛するアーティストを持つ全ての人に見て頂きたい、素敵なクリップです。

https://twitter.com/syara0802/status/934786270995161088

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